散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

スイス・アーミー・マン

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幸せで美しい人生なんてものは元よりシュール。誰もが、人が生きていくことのクレイジーで“キモチワルイ”本質を有している。

人間らしく、自分らしくと純粋性を高めるほどにそれは顕著に。あるいは愛の純粋性を求めるほどにそれは狂気となって遠ざかっていく。

生と性と、どう足掻こうと抗えない死の孤独を全うする他ない人生とやらのサバイバル。この悲喜劇を、僕はまだ幻想に託して笑えるほどには孤独の狂気を知り得ない。その悲劇的な行く末に救済を見出しては、憐れむばかりの未熟な男だ──。

I DON'T WANT TO DIE ALONE.


☆2.6