散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

FRINGE/フリンジ <ファースト・シーズン>

シーズンを通し、一つ、また一つと提示される妄想科学と陰謀論の親和性。「もう一つの世界」を描くサイエンスフィクションの壮大なる序章。 JJ印のレンズフレアが光る。 ★3.0

孤独なふりした世界で

あらゆる悲しみや苦しみ、罪悪感を拾い集めて、過去に生きる男の孤独なロマンティック。 人生がカオスを生み出す営みならば、人知れずそれを“片づけ”ていく、閉じていく生き方──いや緩やかな死に様と言うべきか、滅びの美の静けさにうたかたの安らぎを得る白…

デクスター シーズン1

人間のフリをして生きる“怪物”の孤独、愛への渇望と密かな共鳴を、マイアミは陽光、ネオンの輝くラティーノカルチャーの喧騒の中に描く。あるシリアルキラーの独白。 ★3.0

ゲーム・オブ・スローンズ 最終章

「長き夜」の歴史的映像体験。そして、かくも純粋な正義の危うさを突きつける、これも『ゲーム・オブ・スローンズ』のクライマックスに相応しいだろう、悲愴なる玉座の行方。 英雄なき戦場、勝者なき戦争の凄惨なる終幕を見る。 あるいは裏切りと復讐が「信…

ゲーム・オブ・スローンズ 第七章: 氷と炎の歌

裏切りと復讐の魑魅魍魎にも終局は訪れ、やはり正義と悪に二分される勢力図には予定調和を感じつつも、しかし血と炎と灰と咆哮のスペクタクルに感嘆せざるを得ない。大風呂敷を畳んでいく難しさ、物語が閉じていく物悲しさの一方で、圧倒的なカタルシスを呼…