散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

心と体と

障害の字をひらがなにしたり、特性と言い換えたりしたところで、彼らを包摂した社会の実現には程遠く。普通という名の同調圧力に阻害され、押し潰される心の痛みは計り知れず。わかったつもりにもなれないほどのディスコミュニケーションが横たわる。愛という普遍の価値さえ定かではない生きづらさの中で、「死ぬほど愛しています」と伝えることがどれほど切実でロマンチックなことなのか、またはそうでもないのかはやはり知り得ぬ第三者からの眼差しとして、このわからなさを大切にしながら、でもこのたまらない愛おしさにも正直でありたいと思う。


☆4.2