散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

デス・バレット

髑髏、炎、銃口、そして顔、顔、顔への極端なクローズアップ。傾いたカメラに、やたらにカットを刻む“スタイリッシュ”な画作りは、全編キメキメのショットが連続する実験映画的オナニズム。フレンチウエスタンを下敷きに、露悪的なエログロ表現も抜かりなく、B級的な様式美に振り切った変態映画のそれにあって、トップクレジットされるのがハートリー作品でおなじみのエリナ・レーヴェンソンという。年齢を重ねてもなお、あの頃の面影そのままのエキセントリックな艶かしさに目を奪われる。


☆3.4