散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

きっと忘れない

学校では教わらないこと、父にも教えてもらえなかったことを、映画のおじさんに訊く。映画がなければ自由や正義なんて言葉の意味も、きっと愛や反骨のまなざしさえも知らないまま、その喜びもそれ以上の悲しみならば、やはり知らなくていいことは知らないまま、社会に迎合するだけのつまらない大人になっていたに違いない。これは本当に、人生を変えた映画という哲学との出会い──幸か不幸か、ただ後悔なき人生への確信がそこにはあるのだ。


☆3.3