かつては、「君の瞳に乾杯」なんて秀逸な翻訳もありもした。
それでも言い尽くされることはない、雷に打たれたかのようなあの衝動について、相応しい言葉を、メロディーを、芸術の中に探し続ける人々のランデヴー。
愛と芸術の国フランス流のロマコメ。であれば、笑ってホロっと絵空事で良しとするはずもない。
「砂糖が甘いのは塩がしょっぱいから」なんて、エスプリの効いた台詞をちりばめながら、人生における愛と生活のリアルに触れる。
いくつになろうと恋を卒業したりしない、人生の晴れ舞台に立ち続ける大人たちの──絵空事のような“ホント”の話。
母になって尚も健在、ドタバタのコメディエンヌぶりを披露するソフィー・マルソーのキュート&セクシーなこと。
☆4.3