散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

もしも君に恋したら。

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私の友達。
私の家族。
私の仕事。
私の人生。
でも、「私」って何だっけ。忘れそうになる。複雑に込み入った人間関係と役割の中に埋没していく気がして不安になる。
だから時々見つめ直さないと、私を。

彼と彼女は同じくらいの背丈で、向かい合えば見つめ合う高さで、口づけまではあと数センチの距離。
出会った時にすでに運命はそこにあったのに、精一杯の嘘をついてなかったことにしてる。
まただ、良識が邪魔をしてる。失うことを恐れてる。

“スーパー・クレイジー・ロマンティック・チーズボール”の憂鬱だ。

恋愛くらい、100%の正直を突き通してもいいじゃない。
それで誰かを傷付けることになっても仕方ないんじゃない。
自己中にならない恋なんて恋じゃないじゃない。
愛はずるくて汚い。不潔そのもの。

“love is stupid……”

だがそれがいい
人間、時々はバカになる努力をしないと、自分を失ってしまうよ。


☆4.1

(2018/05/10)