散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

幸せなひとりぼっち

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まるで女神のようだった。彼女のために。彼女とともに。それが人生のすべてだった。なのに彼女は逝ってしまった。だから自分も死ぬことにした。走馬灯が巡る。鮮やかな思い出の中で、彼女の声が今も聞こえる──

「今を必死に生きるのよ」と。

愛ゆえの孤独を知り、孤独ゆえにまた愛を知る人生。そんな“幸せなひとりぼっち”を。恋におちて、人生がラブストーリーに変わったあの日からずっと。彼女と交わした約束をきっと。


☆4.1