散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

ER緊急救命室Ⅲ <サード・シーズン>

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神の如く御業がたとえ命を救ったとしても、その人生を救うことの意味は別にある。人生を苦難から再び立ち直らせるために必要なもの、それは本人の強い意志の力をおいて他にない。

尊敬する師が、親愛なる友がいくら手を差し伸べたところで叶い得ない願いがある。所詮、他人にはどうすることもできない現実があるという、一見、ドライなまなざしの先に照らし出される希望の尊さ。

自分の人生は自分で決めなければならないという自明性と、人間は一人では生きられないという自明性が響き合う。
誰もが孤独ゆえの愛が交錯する。


★5.0