ガラスの城のお姫さま、星の王子さまと出会う。
ディズニープリンセスみたいに表情をコロコロと、大きな目を三日月にして笑う、愛すべき少女の初恋を画面越しに見守る。
恋とは、命懸けで束の間を生きること。
"Love is everything.Everything."
そのことを一途に謳うおとぎ話なら、いくらでも世に溢れて構わない。信じられるべき嘘というものがあるように、どれだけ描いても描き足りない絵空事はきっとある。
ところがどうしたことか、ヤングアダルト文学の想像力は、少年少女の純愛ラブストーリーを“愛に惑う”恐怖のサイコスリラーへと急転させてしまうのであって……お決まりのハッピーエンディングもそれどころではない戦慄を残す。
☆3.5
(2018/12/22)
