散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

トレインスポッティング

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世界はクソだ。
クソなものにはクソだと言い放っていい。
そう。頑なに、がんじがらめになっていた潔癖を汚してくれた映画。
映画は人を不良にしてくれる。
あるべき人生とか、“普通”とかいう幻想に狂わされてしまう前に。

画面のざらつきはまさに90年代。イギー・ポップ。疾走感。
そうだった、映画の快楽はトレスポに教えられたんだった。
一発であの頃の原体験がフラッシュバックするオープニングに5億点。
そしてボーンスリッピーで、もう5億点。

…………。
これ、もしかして『トレインスポッティング』じゃないですか?まさかね。まさかね、あろうことか、『T2』のつもりで完走しちゃいましたよ。
たしかに、みんな若過ぎるし、セルフオマージュにしたって90年代感の演出が忠実なんてもんじゃないって思ってたよ。思ってたけど。一度見た映画に気付かないなんて思わないじゃないですか。
間違うにしたって、間違い方があり得なさ過ぎて、節穴過ぎてヤバい。わからんですけど、大切な何か中枢がイッちゃってるんでしょう。

まぁこれだけ休みなく何百、何千と打ってれば、こんな体にもなるだろう。
夢も現実も、映画の記憶も、もう何もかも曖昧な映画ジャンキー。

現実逃避の劇薬。
ダウナーな多幸感に、耐性と依存性の副作用あり。


☆3.7

(2018/2/06)

Lust for Life

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