『シェルブールの雨傘』から数えること半世紀は、サント・ギュデュルの雨傘。
今や大女優の貫禄を纏うカトリーヌ・ドヌーヴだが、声色や口調からは“世界一の美女”と呼ばれた頃の彼女が鮮やかに蘇るようで、あの頃と現在が重なって存在していることを目撃する。
三本ラインのジャージにスタンスミスのカトリーヌも。
ミラーボールの光に包まれてチークを踊るカトリーヌも。
色鮮やかにドレスアップしたカトリーヌも。
端的に言って、超かわいいのだ。
年を重ねた女性ならではの、チャーミングに満ち溢れている。
仕草の一つ一つに、演じることで生きた数々の、色とりどりの女の人生が浮かび上がる。
生涯現役の人生こそ、何より美しいのだと。
☆3.4
(2017/6/25)