ボンクラ映画オタクの妄想が全肯定されるウルトラミラクルラブストーリー。
今となってはハンス・ジマーらしからぬ、『地獄の逃避行』オマージュの“You’re so cool”が郷愁のトーンを決定付ける。
トゥルーロマンス、これ以上ない嘘っぱちの恋。
脚本クエンティン・タランティーノの拗くれた自己投影を、監督トニー・スコットが矯正し、多くの共感を呼び得るカルト的娯楽作に完成。
とりわけ、エンディング変更の英断。93年公開作で、ニューシネマの亜流をやってる場合じゃない。
「ロマンスも人生と同じ。大抵はみじめな結末。ただ滅多にないことだけど、逆転することもある」
この奇跡には、ハッピーエンドが相応しい。
☆Review
(2016/08/25)