初期三部作の前日譚、「X-MEN」誕生の歴史。
リンカーン記念館でチェスを興じるチャールズとエリック。
例えば、キング牧師とマルコムX。
非暴力による協調。急進的な革命。共存か戦争か。
抑圧、迫害されるマイノリティの抵抗運動に内包する分裂闘争の歴史を、X-MENシリーズは描いている。
誰が味方で敵なのか、何と戦い守るべきは何なのか。対立軸をくっきりさせ、それぞれの葛藤を鮮明にするマシュー・ヴォーンの手際の良さが、テーマ性を常に意識させる。
ヒーローたちのチームアンサンブルが、軽やかに正義を議論する。
在るべき自分。在りたい自分。抱える苦悩は様々。人は、誰しも何かに於いて本来的にマイノリティである。
☆Review
(2016/08/25)