散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

ブレイクアウト

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ブロンソン映画に流れる慕情。もちろん、恋女房ジルへの揺るぎない眼差しそのことである。

おそらくはどんな芸術よりも雄弁に、今は亡き、まごうことなき愛の風景をスクリーンに蘇らせてみせる。映画という魔術的なメディアが語り得るその美を、奇跡と呼ばずして何とするのかと。
常に過去を映す映画の本質に改めて深い感慨を覚えると同時に、晴れやかな救いにも触れられたような気がした。


☆3.3