散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

海辺のポーリーヌ

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愛の素人はしゃべりすぎる。饒舌がすぎる。そうやって頭で考えているうちは、狂気の一種たる愛の悦びを知り得るわけもない。知り得ないがゆえに逢瀬を重ねる彼ら、彼女ら、言葉多きものたちの“災い”を愛でるように包み込む老匠のまなざし。夏のノルマンディーに冴え渡る空色。


☆3.7