散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

砂上の法廷

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無意識にまたは意図的に、記憶は少なからず改竄されていると見て然るべきものである。
事実に沿って都合よく脚色される各人の証言をすり合わせて、言葉は合理的な文脈に回収されていく。
しかし誰もがフラッシュバックに秘めたる瑕疵に目を瞑り、嘘に嘘の積み重なるもう一つのストーリーが真実に取って代わろうとするならば。

まさしく法廷劇と言えよう。砂上の正義が人を裁く場所。ここで必要なものは陪審員の心情に訴えかけるそれである。


☆3.4

(2018/08/11)