散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

白夜

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ケタケタと笑い出したら止まらなくなって、かと思えば急に泣き出しては手に負えず。
初めてのダンスホールではそれはそれは不恰好だけど、踊ることの喜びを体いっぱいに表現して。顔を両手で覆ってあんなに恥ずかしがっていたのも束の間、その娘の上目遣いにはロマンチックが訪れるのだ。

そんな爛漫な少女が生きている物語にしばし耳を傾ける。映画みたいな、つまりありふれたお伽話が夜の闇を照らしてくれる。

そして夜が明ける頃、物語の主人公を生きられない夢想家は涙を拭いて眠りにつくのだ。
この出会いに感謝して、美しい一日の終りに満足して。


☆3.7

(2018/07/07)