散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

歓びの毒牙(きば)

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ダリオ・アルジェントの監督デビュー作は、映像こそが映画の主役であることを再認識するサスペンスの佳作。
物語や演技などのディテールは二の次にしても、巧妙且つこけおどし的なカメラワークにまんまと翻弄され、まさに“牧歌的なのに寒気のする”音楽は挿し込まれるパラノイドな虚像に暗闇の中で同化していく歓び。
不良な娯楽としての映画の醍醐味に溢れている。


☆3.8

(2018/4/06)