散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

かいじゅうたちのいるところ

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悲しくて悲しくて、寂しくて。
ざぶりざぶり、押し寄せる感情の荒波にのまれ、たまらず駆け出したぼくの、“かいじゅうたち”は騒ぎ出す。

ただ、ずっとずっと、みんなとこうしていたいだけなのに。
みんなみんな変わってく。そんなことが怖くて仕方がない。
どんな物語にも終わりがあるらしい。
永遠を望むぼくは悪い子?
わたしの好きなモノすべて、求めることは悪いこと?

愛ゆえに顔を覗かせる“かいじゅう”は、愛ゆえに鎮められる。
良い子であり、悪い子でもある自分を認めてあげられるあなたは、きっと優しい人になれるはず。
おとなになっても、いつも心に“かいじゅうたちのいるところ”を。
人間の残酷に想像の翼を。


☆3.9

(2017/12/10)