散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

ショート・ターム

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当事者にしか解り得ない。簡単には共感すべきでない題材への態度。
監督の就労体験を基に描かれる児童保護施設でのドラマは、理想と現状をフィクショナルとドキュメンタルの両面で描き出している。

“SHORT TERM 12”の12とは、保護期間の12か月。
映画はほんの97分間であるが、“見守り寄り添う”ことしかできない、或いはそうすべき態度は、どの段階においても、傷付いた心と向き合うために共通の距離感なのかもしれない。

今日も何処かで地道な活動が積み重ねられていること。確かに存在しているであろう救済に、胸を打つのである。


☆Review

(2016/08/24)