享楽のダンスフロアに明滅するライティング、不似合いなルージュのワインレッド。欲求不満の少女たちの“テンプテーション”が閑静な郊外の町を彩る。
良妻賢母を演じ、あるいは虚飾を着飾ることでしか生きられなかった時代の。吹雪をさまよう幽霊のような、暗闇に閉ざされた母の人生を“エヴァーグリーン”に抱きしめて。娘は、同じ軌轍に極彩色を塗り重ねる。
☆3.2
享楽のダンスフロアに明滅するライティング、不似合いなルージュのワインレッド。欲求不満の少女たちの“テンプテーション”が閑静な郊外の町を彩る。
良妻賢母を演じ、あるいは虚飾を着飾ることでしか生きられなかった時代の。吹雪をさまよう幽霊のような、暗闇に閉ざされた母の人生を“エヴァーグリーン”に抱きしめて。娘は、同じ軌轍に極彩色を塗り重ねる。
☆3.2
韓国映画お得意の、あの本当に嫌な手触りのするクライム・サスペンスがまた始まったかと思えば、ゾンビは出てくるわ、エクソシスト的展開を見せるわで、気がつけば予測不能のカオスに飲み込まれてしまっている。超常的なホラーの様相を呈する。
しかしホラーと言っても、恐怖の質感としては西洋のひんやりとしたそれとは一線を画す、やはりアジア特有の湿っぽく生ぬるい、それこそ日本人としても嫌に臨場感を共有しうる、じとっと重い空気が纏わりつくような。堪え難い不快指数を維持したまま、血みどろのグロテスクはもちろんのこと、國村隼のまさに人間離れした怪演にあてられること、なんと156分の上映時間は……まさしく悪夢。白昼の悪夢。
ただ、やはりと言うべきか、それも韓国映画らしくキリスト教をモチーフとした対立の構図に回収され、きちんと閉じていく物語だけあって、思いの外、後味はそう悪くない。
かの父親の犯した罪と罰について、憐れな“人間”に下される無情な運命について、すんなり飲み込めてしまうくらいには、神と“悪魔”に惑う我が身であるからして。
☆3.2
月曜日がブルーでも
火曜日と水曜日が灰色でも
木曜日には挫けそうになっても……
金曜日、僕は恋をしているのさ!
"Friday I'm In Love"
恋はデジャブ──日々、恋し、恋されることの繰り返しに、きっと忘れることのない愛は刻まれるのだから。
きみに読む物語──には、おゲレツなジョークも織り交ぜて、珠玉のラブソングの数々を添えて。
悲劇を乗り越えるのはいつだってユーモアと、愛を歌うミュージックなのだから。
まるでスローモーション、時が止まってしまうぼどの恋ならば。止まったままの時間に二人、“夢”のような未来を思い描けるはずだから。
今日も一日、明日も一日、その先もずっと一日ずつの、笑っちゃうくらいの、ロマンティックあげるよ──。
人生とは、記憶の積み重ねそれ以上の感情で彩りあふれるものだから。
☆4.5