散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

チェンジリング

哀切の旋律と、ノイジーな音響効果に醸成される恐怖は、まさに“恐怖映画”と呼ぶべき古典的叙情の豊かさに触れる逸品。怖い、という情動の内に怒りと哀しみの叫びを聞く。元来そうあるべきものよ。非業の死を扱う人間ドラマなのだから。あるいはそれも一つのスーパー・プラトニックなラヴ・ストーリーなのだとしたら。


☆3.2