散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

シークレット・オブ・モンスター

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凶暴な音楽使いと重厚かつスタイリッシュに凝られた映像美は本筋を覆い隠すように、明瞭なストーリーテリングを拒んで、何とも居心地の悪い不穏を醸成する。
神経を逆撫でる不協和音が「本質」に先立ちその外郭を幾重にもなぞり、核心は最後の最後にやっと触れられる。
映画体験としてのカタルシスが民衆のファシズムへの熱狂と同期してしまう悪魔的な歓喜に、轟音は回る。


☆3.1

(2018/1/17)