散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

裸足の季節

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風になびく五人姉妹の長い髪が、太陽の光を眩しく乱反射させる。
そんな美しい瞬きにさえも、女性が“性”的な“もの”としてしか扱われない家父長制の男尊女卑の影が垣間見られる。

だから少女は決意と共に、女性“らしい”美しい髪の毛にハサミを入れる。

「かわいいラーレ」

ラーレの反骨の意志が宿ったその瞳、鋭い眼差しがすべてを物語っている。
無垢が、純潔ではなく自由への本能を意味し。うぶは、飼い慣らされず反逆する。

生きるために逃げることは戦うことだ。


☆4.6

(2017/7/16)