散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

トゥインクル・トゥインクル・キラー・カーン

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所詮、言語を扱う奇異な動物に過ぎない人間たちの殺し合いの世界。神の不在、性善への不信が極まった悪夢から逃れるべく、人は狂気の世界にふける。狂人を装わなければ、本当の狂気に落ちてしまう。演じることに精力を費やせば、攻撃性は失われ、恐怖や怯えからも救われる。

「悪は狂気の産物ではない。狂気が悪の産物なのだ」

狂気を偽装する心理劇に問われた“善”は、一度きりの愛の行動に証明され、たった一つの奇跡によって人は悪夢の淵から救われる。


☆3.7

(2017/4/17)