火花ちる、青春の幕開け。オープニングショットの“光裂く”広瀬すずの眼光に、不覚にも泣いた。
「これは私の歌だ」と。君の物語だと。彼女の全身にほとばしる刹那の煌めきに。
青春のくすんだ青を照らし、晴れ渡らせる情熱の赤。燃え盛る太陽のような光。
激しい恋の歌。“恋ともぜんぜん違うエモーション”
モテるためでもなく、ただ好きだから、ただ無我夢中に、歌しか見えない。
たった一人、子供みたいに青春を捧げているうち、大人になりたがった友たちはいなくなった。
恰好ばかり気にして、群れて、バカみたいに一生懸命なことを恥ずかしがるようになって。燃やす前に失くしてしまった熱情たち。
仲間に導かれた、まつげくんや机くんを羨ましく思う。そしてそのチームを。
運命はもう手の中にある。繋いだその手を決して離さないことだ。
☆4/4
(2017/3/25)