散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

女と男のいる舗道

娼婦に聖女を、ミューズとしての女優を重ねるロジカルな女性史観が、アンナ・カリーナの息遣いにダンス、さらには大粒の涙を流す肉体より魂を見つめるカメラのクローズアップに結実する。あるいはゴダールのおのろけ。

またやってる。始めからずっとやってる。理性と感情、言葉と沈黙の談義。そして、いつぞや“口先だけの愛”が敗北するまでの、しあわせな悲劇。男と女、若き恋人たちの肖像画


☆3.8