散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

フリー・ガイ

毎日、毎日、同じことの繰り返し。意味のないルーティンをこなし、誰かの人生の背景におさまって与えられた役割を演じ続ける私は一体、誰だ。

恋のときめきが、あるいは抑えきれない愛への衝動が、きっとそんな予定調和を一歩踏み出す原動力となりえる。

すべてがプログラミングされた偽物の世界だとしても、今この瞬間、僕がここにいること、あなたを想うことの紛れもないリアル。

世界の真実に目覚める『ゼイリブ』オマージュ。サングラスを手に、それは常に反逆的な自由への意志である。

バブルガムアイスのように甘く、あまりにピュアなギークのロマンティックがそんな実存的問いを貫く。


☆3.7