散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

プレデター:ザ・プレイ

生きるために殺す。人が生き抜くための業に迫られた殺生ゆえに、血を流す全ての生き物たちへの畏怖が、ソリッドなアクションに、痛みを感じさせる必然的な残酷表現に描かれる。美しく。ネイティブ・アメリカンのヒロイン像が、それまでの儀式的な、マチズモ的な美学とは一線を画す“狩り”の原点に立ち返らせる。

呑気なホモソーシャルを刷新する、切実なサバイブを記したエピソードゼロ。

ポリティカル・コレクトネスのドラスティックな変革は、神話とて例外というわけにはいかない。変質する“通過儀礼”のモチーフ然り。ありうべき現実世界のリアリズムとして、むしろそれがエモーショナルな作劇を生むという時代の要請に応じるまでのことだ。


☆4.1