散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

ハウス・オブ・ザ・ドラゴン

セックスとバイオレンスと裏切りに次ぐ裏切りの超展開でドラマツルギーの定石を逆手に取る奇策の繰り返しになく、“血筋”の物語を色濃くする重厚な群像劇がお世辞にも大団円とは言い難かった前シリーズ終盤の消化不良を補って余りある前日譚、来たる戦乱前夜を描く。デナーリスを彷彿とするレイニラの野心的な眼差し、何と言ってもマット・スミス扮するデイモンのカリスマに継ぐ、堂々たるエピックのさらなる序章。


★4.0