散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

僕とカミンスキーの旅

芸術家とミューズという歪な関係性からしてそんなロマンスに孕んだ悲劇性。虚構と現実。女のために生きる男と、人生を生きる女の真実を皮肉にも、辛辣にも明かしてみせる百年の恋の結末。

“ぼくにはすべて、きみには最後”という愛の詞を思い出す。ただただきみとの日々を思い出すためだけの歌──。
ぼくら、幻想なくして生きられない孤独な夢想家のありきたりな挽歌よ。


☆3.4