散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲

ナチスというわかりやすい悪を引用する風刺コメディは、陰謀論やテクノロジーへの依存という現代人の新たな“宗教心”へとその射程を伸ばし、これも全体主義的な人間の退廃と茶化し倒す。そして「鎌と槌」は再び姿を現す。優れた表現の辿る運命か、数年先の時事性ともリンクする出来すぎたオチに続編への期待も膨らむばかり。

三部作の最終編か、前日譚的スピンオフか、ともかくも次作は中国資本でどれだけやれるのか見ものだ。


☆3.1