2020-12-11 ビューティフル・デイ 映画ポエム 陰鬱な暗黒に差し込むロマンティックなる光の映像詩。現代版『タクシードライバー』にして『ドライヴ』に近似する趣き。その憐れ、危うさ、美しさ。孤独の沈黙、暴力のグロテスク、ノイジーでエレクトリック、静謐で混沌としたジョニー・グリーンウッド(レディオヘッド)の名スコアに恍惚を手にする。希死念慮の夜に流れ込む不協和音は心地好く。悪夢的であれば、悲劇的であるほど、やがてカタルシスに昇華される救済へとカウントダウンは刻まれるかの如く。 ☆3.9