人生という悲喜劇を。笑って、歌って、時には人知れず涙を零すこともあるだろう、誰のでもない自分の人生を生きていられますように。
非人間的なシステムの構成員を、演じていたつもりが成り代わっていたということのないように。気がつく間も無く、“大人”の仮面で素顔が覆われてしまう前に。
いつも心にユーモアを。
優しいあの子にも教えたい。
それが傍迷惑な非常識だと言われるならば尚のこと。嗤われたって、疎まれたって道化を演じる。昔みたいに──無邪気な笑い声は聞こえなくとも、それでも続く日々に変わらぬジョークを。
気まずい沈黙がせわしなく過ぎ去る時間の流れを、しばしの間せき止める。不意に訪れる日常のすき間、街の喧騒を忘れ、風の言葉に耳をすませば……
幸せかい?生きる意味は?たまにはそんな世迷い言も口にする野暮なところもあるけれど……ありがとう、トニ・エルドマン。変わらぬ愛を。変わらず愛しい日々の思い出を。
"GREATEST LOVE OF ALL"
あなたもあなたを愛していますように。
☆4.5