散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

しあわせはどこにある

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生活に変化を求める時。悲惨でもないが、何か満たされない日常を憂う時。
そんな人々の、しあわせは“ここ”にあることは自明。
現実を生き抜くことで精一杯な者に自問している暇などなく、「幸せとは何か?」などと問うこと自体が、平穏に恵まれる限られた人々の幻想だ。
主人公は精神科医。彼が診るのは、富める人々の病。大人に成れない、あるいは成り切らなくとも生き残れる世界の住人たちの病。

サイモン・ペッグ×ロザムンド・パイクがあまりにキュートなアベックなもんだから、所詮、お気楽な自分探しの旅行映画だとしても、とことん付き合おうって気にもなれる。

旅に出る“権利”を行使し、大人になる“義務”が果たされ、幸せを知る“能力”を有すれば、しあわせな愛を手に入れられるだろうね。


☆3.4

(2017/5/24)