散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

恐怖のメロディ

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たしかに男は女よりも体力的には優位であるのだが、その過信めいたものが事態を後戻り出来ないところまで悪化させる鈍感さに繋がることもままあるのであった。
女のストーカーが徐々に、周到に生活を侵していく恐怖。暗がりからゆっくりと現すその姿に背筋が凍る、れっきとしたサイコ・ホラー。或いは、常軌を逸した振る舞いに可笑しみが滲み出るところもそう。決着は、必殺右ストレート。
オープニングとエンディングのロングショットが対になっていたり、全編に伝わるテンションが理知的で監督デビュー作らしからぬスマートな作品に思えた。


☆3.2

(2016/05/21)