散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

冷血

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トルーマン・カポーティの同名ノンフィクションノベルの映画化である今作は、同原作、名優フィリップ・シーモア・ホフマン奇演の映画『カポーティ』('05)にも通底する主題を、原作には登場しないとされる人物に言わせている。
死刑の執行に立ち会うある男の台詞を引用する。

「無実の人間4人と罪人2人が死に、3家族が崩壊。新聞がよく売れた。政治家は熱弁をふるい、警察と仮釈放審議会は非難の的に。多くの法案が可決され、人々は責任をなすり合う。そして翌月または翌年、同じことが起きる」


☆3.6

(2016/03/10)