散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

2019-01-23から1日間の記事一覧

ドラキュラ

格調高いゴシック美に、丹念なストーリーテリングが重厚な味わい。前時代的な視覚効果や、光と影を基調にした演出による映画然とした佇まいに、鮮血の赤が塗り付けられたドラキュラ映画の新しき古典。 悲恋とエクスタシーの映像詩。 ☆4.2 (2016/05/17)

グリーン・インフェルノ

土着的な風習は何処にでも必ずあって、ちょっと食“文化”が文明社会からは野蛮に見えても、団欒の風景はやはり何ら変わらない共通の人間社会が形成されているのであった。 「考えずに、行動」するヤツは食われる。 ☆3.5 (2016/05/16)

小さな兵隊

「人生で最も大切なのは敗北しないこと」「活動の日々は終わり、今は考える時だ」「思想なく抵抗するのは愚かなのか」「確信なく戦うのは恥だ」「問い続けることが答えを見つけるより大切だ」「自由になれて幸せか、幸せだから自由なのか」「自由になるには…

ショー・ミー・ラヴ

「私なんかみんなの嫌われ者。生きていたくない、死なせて。死にたいの!友達なんかいないのよ一人も!」アグネス16歳。転校してきて1年半。未だ友達はいない。レズビアンであることは誰にもカミングアウトしておらず、秘めた想いはパソコンの中にだけしたた…

カビリアの夜

あなたには、あの頃出会っておきたかった。こんな人生のはずじゃなかった。そう嘆いて運命を呪うのではなく、しっかりと自分の足で立ち、未来を掴もうとする清らかな魂。それでも神に救われない魂を、見つめ続けるレアリズモ。 純粋に、ひたむきに生きる娼婦…

リリア 4-ever

心を売った覚えはない。唾を吐きかけてくる奴らを勝たせてなるものか。世界のすべては君の物、なんだって思い通りさ。君の命は、君の人生は、他の誰でもない君だけの物だから。 かくも絶望と厭世の獄に閉じ込められた何百万もの無垢な魂へ、ドキュメンタリー…

ヴィジット

今年一番笑った。 “ストーリーテラー”への自己投影、紛れもないシャマラン映画。 ☆3.9 (2016/05/02)