吹雪に閉ざされた山小屋の惨事といえば『ヘイトフル・エイト 』を思い浮かべもするが、あのようなリッチな映画体験でなくとも、自宅で、配信ムービーで、あるいはもしかしたらタブレットでも同等のスリルと興奮を味わえる、味わえてしまう、ジャンル映画の汎用性に改めて舌を巻く。
ツイストの効いたシナリオを手際よく捌く緩急。勘所を抑えたバイオレンス表現も嫌らしく、そして何より主演のハバナ・ローズ・リウの熱演が光る。
いつ何時、どんなコンディションにおいても見やすく、一定の面白みを担保してくれるシチュエーション・スリラーの誘惑。振り返ればもう何年も、ジャンル映画で埋まる鑑賞履歴にため息が出る。
☆3.8