散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

ANIARA アニアーラ

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この世に偶然というものが存在するのだとしたら。すべての奇跡が偶然に過ぎないのだとしたら、そこに神はなく、つまり意味もなく、ただ繰り返される生から死への営みに悟られる虚無。虚空、厭世を彷徨う──。
何をそんなに絶望することがあるのかと、平気な顔で尋ねるあなたに知ってもらいたい、“永遠の夜”のイメージ。
それこそ、“グラスの中の気泡”のように、広大な宇宙にとっては些末な。


☆3.6