忍び寄る彼らの横顔はまるで小さな恐竜。なるほどジェネリック・ジュラシックパークの如くよくできたワニワニパニック。
ほぼワンシチュエーションのタイトなスリラーでありながら、刻一刻と迫るタイムリミットに、絶望に次ぐ絶望の光景がめくるめく押し寄せる。
すでに満身創痍、常に絶体絶命。その状況にこそ試される生への本能。“頂点捕食者”の意地とプライドに懸けて、絶対に負けられない戦いがそこにはある。
強い気持ち、強い愛。
水没していく思い出の我が家──それは父と娘の“自立”のドラマを物語る舞台装置でもあった。
See you later, alligator!
☆3.4