散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

チャトズ・ランド

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おそらくは暴力性こそが人間の人間たる本質であろうことの悲劇。戦争と文明は同義にあり、憎しみが憎しみを呼ぶ戦いのための戦い、その連綿たる歴史の上にすべての人類は立っていることを否定できない。

偏見と欲望本位で暴行し、人を殺す──血に飢えた野獣たちの“正義”に抗う理性、尊厳、あるいは愛などというヒューマニズムの何と無力なことか。
“神”の如くブロンソンは丘の上から彼らを見下ろし、人間狩りに興ずる罪人に裁きを与える。


☆3.3