散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

スケア・キャンペーン

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嘘のつもりが本当で、やっぱり嘘だけど、本当でした。
誰かと思えば、『ヴィジット』のお姉ちゃんでした。

モキュメンタリー、ドキュメンタリー。

リアルがあると思うから、ヤラセなどと吹き上がる。
誰もがカメラを携帯する時代、大いなる幻想も機能しなければ虚実を読み込むリテラシーも追いつかない。“怒れる子どもたち”に限らない、人は低きに流れるように、あわせて文化も低きに流れる。

お手軽な快楽装置を手にしてしまっては、あっという間にエスカレートしていく欲望。欲望をシステム化する資本主義社会の構造に即して、それは加速し、変容さえする。

想像力を要しない“リアル”ばかりに目をやる人々は、どこまでだって残酷になれる。


☆3.2