散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

愛の果てへの旅

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スリリングと言うか甘美と言うべきか、構図と音の設計の妙によってこれほどまでに魅了されてしまうものかと唸る他ない。
緩急自在なカメラと寡言な被写体との中間地帯を視点は動かされ、固定され、能動的なのか受動的なのかももうわからないまま、紡がれるカットの連続性に片時も目を離せない緊張感はやがて恍惚に。
これぞ映画鑑賞の変性意識状態に、憂愁は染み込まれる。


☆3.9

(2018/1/08)