散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー

最大多数の利益のためなら、多少の犠牲はやむを得ない。救済の名を借り大量虐殺を正当化する。それも一つの正義、あわや“一理ある”と思わせかねない合理主義的なリアリティの化身。その普遍的かつ極めて同時代的なスーパーヴィランへの危ういシンパシー。対し、一つの星より重い一つの命に苦心する理想論の、あるいは愛の弱さを自ら露呈するヒーローたちの当然の敗北。10年代を締めくくるに相応しい宿命のバッドエンド、そして残された一縷の望みとは如何に。


☆4.2