散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

トラスト・ミー

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汚れを知らないイノセンス、汚れにか弱い“ナイーブ”な心のまま。ゆえに哀しく、優しい眼差しを宿したままに。社会の外れをさまよう一人ぼっちたちの、普通とは違う“オフビート”なアンサンブルがたまらなく心地いい。

きっと爆発することはない“手榴弾”を隠し持って──死に至る病、絶望に戯れながら──彼らは、僕らは、セルリアンブルーの空を仰ぎ見ながらこれからも逃走の日々を続けるだろう。心のままに、心ある限り。汚れ塗れて生きる現実を知らぬままの人生を夢見るままに──。


☆4.4