散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

サボテンの花

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恋のロマンティークはその終わりとて美しく、その絶望とて甘い蜜の味。
なんてキュートでスウィートな。チャームの塊のような、“ピクシーガール”の自殺未遂にはじまる恋のから騒ぎ。恋はスクリューボール・コメディ

愛とは人生のすべてを捧げることを言うのなら。恋とは約束のキスが交わされるまでの、暫くの、若き日々の狂騒。あるいは、いつまでも若くあろう“ロックンロール”の堕落。と、蔑まれる純粋性の黄金。ゴールディ・ホーンは、永遠に美しく──。

愛とは人生のすべてを捧げる覚悟のことを言うならば。一輪に咲くその花を見つけるまでの。霧立つ虚構の向こう側に、たった一つの愛を見つけるまでの、恋は演劇。恋のダンスホールで彼女が待ってる。


☆4.2