2019-05-02 ジンジャーの朝 〜さよなら、わたしが愛した世界 映画ポエム 閉塞感とて美しく──。迫る、核戦争。世界の終わりとあらば、持てるすべての麗句を並べて。 気まぐれな風に髪なびかせて。ロンドンの青白い空気に、赤毛の揺らめくエル・ファニングの等身大を煌めかせる。描画される光と画角の妙はポエティックに、既に過ぎ去った青春という名のうたかたの日々を回想するもの。 夢破れ、愛失われ、友去りゆく未来を、それでも生きていくことの価値を芸術の美に託すものだ。 ☆3.8