セス・グリーン、クロエ・セヴィニー、マリリン・マンソンと、奇特な存在感がドラマに渦を起こしかけるのを、マコーレー・カルキンの軽薄な演技とMTVライクな語り口が拒絶してしまう。
めくってもめくっても、無味無臭。
偏見と嘲笑を撒き散らしながら、一方で崇拝者を集め、世間を侵食していくアングラカルチャーに相応しい総括であるはずがない。
ムーブメントの終焉には虚無が去来するものだろう。
しかし熱狂の最中には、無数に蠢くウェットな交わりでフロアは強烈な人間臭で充満していたはず。
夜に生きる彼らの夜を婉曲してしまうのなら、それは実話に基づいていても真実には基づかないウソだ。
日はまた沈む。暮れない昼はない。
Show must go on.
パーティは終わらない。
☆3.0
(2018/05/01)